【前編】ゆるブラック~その企業、ほんとにホワイトですか?~ – 株式会社シンミドウ -お役立ち情報・制作事例-

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【前編】ゆるブラック~その企業、ほんとにホワイトですか?~

『ゆるブラック企業』?

『ゆるブラック企業』という言葉を聞いたことがありますか?

なんでもブラック企業よりも「ヤバい」と言われているとか。そのヤバさは例えるならば毒。
分かりやすく危険な刃物とは違って、じわじわその身を蝕むタチの悪さをはらんでいるのです。

この概念が認知され始めたきっかけはTwitterでした。

「『ゆるブラック企業』ってある。何年やっても月給20万ちょいで、キャリアパスはなく他社で通用するスキルも身につかない。(中略)5年もいれば向上心もスキルもなくなり、年だけとって人生終わるとこ」

ある日投稿されたこのツイートは大きな反響を呼び、ネット上でこの『ゆるブラック』というワードが踊りだしています。

寄せられた同意の声のなかには、中小企業に勤める社員のものもあるかもしれません。

甘いこと言って、ブラックじゃないならいいじゃないか!

そんな声が聞こえてきそうですね。まだこの毒の本質が見えていないのかもしれません。
では、今回は具体的にどんな企業が”ゆるブラック”なのか、どんな状態が「被毒状態」なのか。ストーリーをなぞりながら見ていきましょう。

入社1年目。Aさんは自分が「ホワイト企業」に入社できたことを嬉しく思っていました。
単純作業で仕事は楽ちん。ほとんど毎日定時に帰れる。上司も厳しくない。給与は手取り19万円。

なんてホワイトな企業なんだろう!やりがいはあまりないけれど、これだけいい条件が揃っているならば十分。Aさんはそう思っていました。

ある日、大学時代の友達であるBさんと飲みに行った時、Aさんが勤める会社の話を聞いてBさんは言いました。

「いい企業だね。うちは手取り同じくらいだけど、頻繁に残業があって大変だよ。その分成長が実感できるから楽しさもあるけどね」

時は経って入社5年目。Aさんの仕事は入社時と変わらぬ単純作業でした。給料は手取り19万5千円。ほとんど上がっていません。久しぶりに会った友達のBさんは順調にキャリアを重ね、独立も視野に入れながら毎日楽しく仕事をしていると話していました。手取りは25万円だそうです。

私もそろそろキャリアアップがしたいかも。Aさんはそう考え、上司に相談を持ちかけました。

「あぁ、うちはそういうのないんだよね。Aさん残念だけど、他のところで頑張ってね」

つまりAさんは上司にこう言われました。「キャリアアップしたいなら転職しろ。」

このままでは給料も上がらない。スキルも身につかない。危機感を覚えたAさんは転職活動を始めました。

ところが、良いと思った企業は受けても書類選考の時点で落とされてしまうのです。そして、やっとの思いで面接にこぎつけた企業で、決定的な事実を突きつけられました。

「5年間同じ企業に勤めていらっしゃったとのことですが、職務経歴書に他に書くことなかったんですか?」
「新卒でもない限り、そのスキルでうちの会社は厳しいかなぁ」

Aさんは転職すら出来なかったのです。

単純作業のみで身に付かないスキル。やる気のない同僚。雀の涙ほどしか上がらない給料。
ここにきてはじめて、Aさんは自分が入社した会社がホワイト企業なんかじゃないことに気が付きました。 

いかがでしょうか?気がついた時には茹でガエル状態。「ゆるブラック企業」の恐ろしさが伝わったのではないでしょうか。

自社を経営するうえで、もしくは自分が務める工務店が”ゆるブラック企業”になっていないか、今一度考える必要がありそうですね。

【後編】では、事例をあげながら具体的に解説をしていきますのでお楽しみに。

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