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最新の採用トレンドとその活用法!

タイプ別インターンシップのポイント解説

タイプ1:オープン・カンパニーとは

三省合意によってインターンシップの在り方が変わり、「最新の採用トレンドとその活用法!」では4つのタイプの概要についてご説明しました。

今回は中でも一番幅広い学生が参加できる 

タイプ1「オープン・カンパニー」について焦点を当てていきます。


「オープン・カンパニー」とは、従来の「会社説明会」と同じ意味として捉えて問題ありません。

大学で開催される「オープン・キャンパスの企業版」とも呼ばれています。


この記事では、オープン・カンパニーの基礎知識やポイントなど、定義の変更によって変化した就活生の動向について詳しく触れていきます。

1.対象学年の範囲拡大

「オープン・カンパニー」の特徴については下記のとおりです。

〈概要〉

所要時間:単日の開催が基本

対象学年:問わない

形  式:対面・オンラインを問わない

時間帯の見極めやオンラインの活用など、学生が学業を優先できるよう配慮が求められる一方で、自由度の高いものとなっています。

対象学年は問われておらず、期間も特別な指定はありません。

就職活動をしている大学3・4年だけではなく、低学年次の学生に向けた公式な会社説明会の開催が可能となったことが大きな特徴となっています。

企業のメリットとしては下記が挙げられます。

〈メリット〉

①幅広い学生に向けたアプローチが出来る

②企業理解の場の提供が出来る

③早期に学生との接点が持てる

④社内の人材育成にも繋がる

就活生への企業理解や採用に関するメリットだけでなく、社内の人材育成に繋げることも可能です。

例えば、座談会や質疑応答のようなプログラムを導入する際には、社員の協力が必要不可欠です。これにより、登壇する社員が自分を俯瞰したり、振り返ったりと、新たな視点で仕事に取り組む機会が提供され、担当社員のモチベーションの向上や成長が期待されます。

他方、オープン・カンパニーを開催するにあたり、学生側が参加する際に期待していることについても理解する必要があります。

以下は学生が主に感じるメリットです。

①気軽に参加できる

②単日で業界・企業理解ができる

③企業との接点づくりができる

④社会人や就活生の知り合いができる

各個人の状況に応じて重視されるポイントも変化しますが、このようなメリット感から学生はオープン・カンパニーへの参加を決定します。

1日のプログラムを通して業界や企業理解が出来るというライトさに加えて、企業との接点回数を増やすことができるというメリットもあります。

具体的に学生は、その場数や経験から自身の考えの深堀や立ち居振る舞いなどを磨くことができます。

参加することで、学生はより深い理解と目的意識を持ち、選考に参加できるなど、オープン・カンパニー参加に対して幅広い活用方法が見出せるのです。

低学年次の学生のニーズとしては企業の紹介だけでなく、業界全体や就職活動そのものについての理解を深めるといったものもあります。

企業はプログラムを活発に行うことで学生との接点回数を増やしながら、学生へのニーズにも答えることができるのです。

そもそも「オープン・カンパニー」とは、学生自身が将来のキャリアについて考えるために、その手助けをすることを目的とした取り組みです。

実施する企業だけでなく、このように参加する学生にも、業界・企業研究だけでなく、キャリア形成のための活用など、それぞれの就活状況に応じたメリットがあることから、注目を集めるようになりました。

実際、株式会社マイナビが2023年6月に行った「2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査」によると、就活・キャリアを考えるために参加したプログラムのコンテンツについて下記の結果が出ています。

1位 74.4%:オープン・カンパニー型(業界・企業による説明会・イベント)

2位 25.4%:期間が半日・1日の就業体験のあるプログラム

つまり、就活生の間では「オープン・カンパニー型」のプログラム参加ニーズが高い傾向にあります。

学生はオープン・カンパニー型のプログラム参加によって、各種業界との接点回数を増やすことが出来るため、企業にとっても、学生にとっても初期接点としてのメリットを活用していることがわかりました。

このように、「オープン・カンパニー」はこれまで参加対象でなかった低学年次も参加できるようになるため、早期に動き出す就活生の全体数の増加が予想されています。

学生たちにとってはより早い段階から企業について理解を深める機会も増えていくでしょう。

低学年次の参加学生は「キャリア形成」を目的としているため、企業側は、参加学生のニーズをつかみ、長期的に惹きつけを行っていくことを意識することが必要です。

企業は開催回数を増やしたり、それぞれ惹きつけるために開催時期に変化をもたらしたりと、学生に応じた動きをしていくことも大切となってきます。

2.個人情報の取り扱い

企業側は参加した学生の個人情報を採用活動には使うことができない点に注意しましょう。

もし企業が学生の個人情報を採用活動に活用する場合でも、学生は別途採用選考にエントリーする必要があります。

理由として、「オープン・カンパニー」は、主に「学生のキャリア形成をサポートする活動」であり、採用活動を目的としたものではないと定義づけされていることが挙げられます。

一方で、前述した通りオープン・カンパニーは採用を目的としていないため、学生が気負わず参加できる点で1つの魅力となっています。

学生にとってはそれがキャリア形成活動をする上でプラスに働く傾向があります。

興味のある業界だけでなく、他の業界のオープン・カンパニーなどにも「気軽に参加してみる」ということができるからです。

マイナビが行った就職活動準備実態調査(同上)によると、「選考に情報を用いることが可能なインターンシップに参加したいか?」という質問に対し、「自信がついてから参加したい」が最多で42.7%を占めていることが分かりました。

言い換えれば、キャリア形成に意欲的な学生だけでなく、本選考の不安解消のために、オープン・カンパニーを初期接点として活用する学生がいるということです。

そこから、選択肢を増やすことや、選考で評価を受ける前にまずは場慣れをしたいというニーズを汲み取ることができます。

5日未満の短期職場体験プログラムは、インターンシップの条件を満たさないため、その取り扱いや名前を再考する必要が生じる可能性があります。

同時に、学生に向けて、オープン・カンパニーの内容や意義、学年に関係なくどんな人でも参加できることなど、正確な情報を提供することも大切です。

これによって、インターンシップの性質が変わる可能性を含め、学生がわかりやすく理解できる情報提供が重要です。

企業は全体的な就活生のニーズや、新たに参加可能となった低学年次のニーズを理解することによって、来期やそれ以降の新卒採用に向けた種まきも可能となります。

オープン・カンパニーの特徴だけでなく、今の就活生の意識・需要を汲み取って準備していく必要があります。

3.キャリア形成やその他の活用方法

前述したように、タイプ1のオープン・カンパニーは、幅広い学生の参加が可能となりました。

そのため、自分の希望する業界が定まっていない学生や、個々の企業について詳しく知らない学生を対象に、業界全体や仕事について理解を深めるプログラムが増えています。

特に学生たちは、自分のキャリアに関するヒントを得るために意欲的にプログラムに参加しています。

2024年に卒業する学生を対象にした調査では、4人に1人が3年次に入る前に就職活動の準備やインターンシップの情報収集を開始しているという結果もありました。

インターンシップの在り方が変わったことで、今後この割合がより大きくなることが予想されます。

また、企業側についても学生の動向と同様、開催を早期化させる兆しを見せています。

株式会社学情が2023年5月に発表した『2025年卒採用に関する調査』のデータによると、2025年卒採用について、「早期化する」と回答した企業は、8割を超えていることが分かりました。

引用:株式会社学情『2025年卒採用に関する調査』

採用競争が激しくなる中、採用を成功させるためには「早くから採用活動を実施する必要がある」と考える企業が多いようです。

さらに、接点機会創出のほかに、オープン・カンパニーにはもう1つの活用方法があります。

それは「内定辞退防止」です。

実際に2015年9月からオープン・カンパニーを導入しているK社は、内定者とその保護者向けに開催しています。

新卒で入社した社員の実体験を知ってもらうために、説明会と合わせてパネルディスカッションを実施することで、生の声で情報を開示して、安心して入社してもらうことに繋げています。

たしかに、オープンキャンパスや学校説明会では、受験する前に中を見学し、先輩の様子を見ながら、今後自分がその学校に通う姿を想像したりします。

それと同じような感覚と思うと、オープン・カンパニーの活用方法もイメージしやすいのではないでしょうか。

まとめ

オープン・カンパニーは、学生自身が将来のキャリアについて考える手助けをするための取り組みです。このプログラムは、実施する企業だけでなく、参加する学生にも利益があるため、多くの注目を浴びています。

企業の皆さんは、タイプ1のオープン・カンパニーの特徴、対象者から求められていることを理解しながら、有効に学生との接点機会を活用していきましょう!

また、今回の記事で挙げた要点をオープン・カンパニーの価値を最大化するための参考にしていただけたらと思います。

次回はタイプ2に焦点を当て、他タイプと比較しながらその特徴を詳しくお伝えしていきます!

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